川谷医院

福祉制度

27.傷病手当金の受給について

Q.うつ病で通院中です。仕事はなんとか続けてきたのですが、最近休むことが増えてきました。主治医からも自宅療養をすすめられています。 この 場合、傷 病手当金の受給はできますか?


A.傷病手当金とは、業務外の病気やけがの療養のために会社を休まざるを得ないときに、療養期間中の生活保障として健康保険から支給されるものです。
労務不能になった日から起算して連続して3日間を経過した次の日から支給されます。休み始めて4日目以降に関して、有給休暇などを取得しての休みである、 または会社から給料が支払われていると傷病手当金は基本支給対象外です。
支給期間は、同一の病気やけがに関し、支給開始日から起算して1年6ヵ月 です。 これは、1年6ヵ月分支給されるという意味ではありません。
万が一、復職できず退職した場合、退職時に1年以上継続して健康保険の被保険者であり、在職中に傷病手当金を受給していれば、残っている期間も受給できます。 ただし、退職しているので、申請に当たっては事業主の証明は必要なく、本人が傷病手当金支給申請書に必要事項を記載の上、医師などの証明を受け、 直接請求することになります。 詳しくは下記をご参照下さい。

<提出していただく書類等>

健康保険傷病手当金支給申請書

<申請書の提出先>

協会けんぽ(加入されている支部)

<支給される条件>

傷病手当金は、次の(1)から(4)の条件をすべて満たしたときに支給されます。

(1)業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
健康保険給付として受ける療養に限らず、自費で診療を受けた場合でも、仕事に就くことができないことについての証明があるときは支給対象となります。
また、自宅療養の期間についても支給対象となります。ただし、業務上・通勤災害によるもの(労災保険の給付対象)や病気と見なされないもの(美容整形など) は支給対象外です。

(2)仕事に就くことができないこと
仕事に就くことができない状態の判定は、療養担当者の意見等を基に、被保険者の仕事の内容を考慮して判断されます。

(3)連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
業務外の事由による病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。
待期には、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれるため、給与の支払いがあったかどうかは関係ありません。
また、就労時間中に業務外の事由で発生した病気やケガについて仕事に就くことができない状態となった場合には、その日を待期の初日として起算されます。

「待期3日間」の考え方

待期3日間の考え方は会社を休んだ日が連続して3日間なければ成立しません。連続して2日間会社を休んだ後、3日目に仕事を行った場合には、 「待期3日間」は成立しません。

(4)休業した期間について給与の支払いがないこと

業務外の事由による病気やケガで休業している期間について生活保障を行う制度のため、給与が支払われている間は、傷病手当金は支給されません。
ただし、給与の支払いがあっても、傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額が支給されます。

任意継続被保険者である期間中に発生した病気・ケガについては、傷病手当金は支給されません

<支給される期間>

傷病手当金が支給される期間は、支給開始した日から最長1年6ヵ月です。
これは、1年6ヵ月分支給されるということではなく、1年6ヵ月の間に仕事に復帰した期間があり、 その後再び同じ病気やケガにより仕事に就けなくなった場合でも、復帰期間も1年6ヵ月に算入されます。
支給開始後1年6ヵ月を超えた場合は、仕事に就くことができない場合であっても、傷病手当金は支給されません。

<支給される傷病手当金の額>

傷病手当金は、1日につき被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額(1円未満四捨五入)が支給されます。
標準報酬日額は、標準報酬月額の30分の1に相当する額(10円未満四捨五入)です。
給与の支払があって、その給与が傷病手当金の額より少ない場合は、傷病手当金と給与の差額が支給されます。

(例)標準報酬月額300,000円(標準報酬日額=10,000円)の場合1日につき10,000円×3分の2=6,667円(50銭未満の端 数は切り 捨て、50銭以上1円未満の端数は切り上げる)

<資格喪失後の継続給付について>

資格喪失の日の前日(退職日等)まで被保険者期間が継続して1年以上あり、被保険者資格喪失日の前日に、現に傷病手当金を受けているか、受けられる状態 [(1)(2)(3)の条件を満たしている]であれば、資格喪失後も引き続き支給を受けることができます。
ただし、一旦仕事に就くことができる状態になった場合、その後更に仕事に就くことができない状態になっても、傷病手当金は支給されません。

<傷病手当金が支給停止(支給調整)される場合>

○傷病手当金と出産手当金が受けられるとき

傷病手当金と出産手当金を同時に受けられるときは、出産手当金を優先して支給し、その間、傷病手当金は支給されません。
ただし、すでに傷病手当金 を受けて いるときは、その支給額分だけ出産手当金から差し引いて支給されます。

○資格喪失後に老齢(退職)年金が受けられるとき

資格喪失後に傷病手当金の継続給付を受けている方が老齢(退職)年金を受けているときは、傷病手当金は支給されません。ただし、老齢(退職) 年金の額の 360分の1が傷病手当金の日額より低いときは、その差額が支給されます。

○障害厚生年金または障害手当金が受けられるとき

傷病手当金を受ける期間が残っていた場合でも、同じ病気やケガで障害厚生年金を受けることになったときは、傷病手当金は支給されません。
ただし、 障害厚生年金の額(同時に障害基礎年金を受けられるときはその合計額)の360分の1が傷病手当金の日額より低いときは、その差額が支給されます。
また、厚生年金保険法による障害手当金が受けられる場合は、傷病手当金の額の合計額が、障害手当金の額に達する日まで傷病手当金は支給されません。

○労災保険の休業補償給付が受けられるとき

労災保険から休業補償給付を受けている期間に、業務外の病気やケガで仕事に就けなくなった場合は、その期間中、傷病手当金は支給されません。 ただし、休業 補償給付の日額が傷病手当金の日額より低いときは、その差額が支給されます。